○今回のポイント 1 建築家との家づくりは、予算に設計料を含めて検討すること
○今回のポイント 2 建築家を選ぶ際は、足しげく訪問し希望を伝えること
○今回のポイント 3 遠慮せずに分からないことは質問し些細な事でも相談する
今年は毎日のように台風が発生し、台風12号からさらに追い打ちをかけるように、13、14、15から19号へとなんと5日連日のように次々直撃しようとしています。強風もさることながら、その関連で猛暑や集中豪雨などが各地に発生し大きな被害をもたらしているのです。
これがわずかな人間の強欲やメンツのせいで、世界的な地球温暖化対策が進まず、更なる異常気象を引き起こしているとしか思えないのです。
まずは興味のある情報をクリップしてまとめことから始める
さて、こちらは既成の家や出来合いの分譲住宅ではない敷地からさらに骨組みそしてわがままな自分たちだけのプランの家をつくる!ですが・・・、前回の土地選びに引き続き、今度はその敷地の良し悪しから、地域や環境に優しい家を共に創る、自分たちに合った設計者の探し方、選び方?です。
答えは簡単です。一言で言えば、自分の好きな建築家を探すことです。専門的な建築雑誌ではなく、いろいろな生活誌や新聞などのコラムや記事などから気になったものをクリップし、できた家などの内容に惹かれるものを整理しておくことです。そして何よりも自分たちのわがままを聞いてくれそうかどうか?と言うことでしょう。
まずは土地探し同様、勇気をもってアポイントし、足しげく訪問し、思い切って希望や夢を述べるのです。
自分たちが生涯住む家のことです。遠慮することなく自分たちの想いをぶっつけ、また質問をすることが重要です。まずはそれができる人かどうかが一番です。
言い換えればその設計者に家を託すのですから当然の立場と言えるのです。しかも工事費の一割ほどの設計料を支払うのですから発注者の当然の義務と言えるのです。
予算とは自分たちで目論んだ総費用の中で消費税同様その設計料を含むと言うことが大切です。その設計料の意味とは、ハウスメーカーであれば各地に建つ展示場、さらには部材をつくる工場の設備投資加えてその家の開発の総費用、さらにはあの膨大なコマ-シャル料やセールス費用や経費が各家のコストに加わるのです。これは建売住宅も含め土地建物などあらゆるコストに上乗せされるのです。
企業によってはその総費用は半分ほどにもなるケースもあるのです。特に人気商品にならない限りメーカーも損がたつと言うのですから驚きです。
それを設計者とわが家だけの家の開発?設計し、予算合わせをし、建築。さらには完成チェックまでをやるのですからなるほどと思えるはずです。本当にうまく行えば見た目以上に割安の建物になるのです。それを設計監理業務と言うのです。
その設計監理の中身とは…、土地の選定や調査を含めた基本計画と概算。さらに確認申請など法的手続き、そして施工者の選定や施工費の支払い時期と支払いチェック、さらには完成までの検査や施工者との精算までを行います。その間に床壁天井などの仕上げや色彩さらには設備機器の選定や照明など多岐に渡る相談に応じるのです。
そして何よりも、その家のホームアドバイザーとなるのです。
<イラスト1:プランニング情景(画:天野彰)>
<イラスト2:そのわがままプランを設計図に変える(画:天野彰)>
次回はどのようにプランができるか?です。
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2018年5月31日(木)発行 『50代から生涯暮らすリフォーム』天野彰・天野彰人共著、KADOKAWA 価格(本体1,500円+税)
人生100年時代、50代は折り返し点です。長年日本人の住まいを見つめてきた建築家親子が、これからの人生をどう暮らすかをテーマに快適なリフォーム術をアドバイス!実際に手がけた最新事例を基に、写真とイラストでわかりやすく全47の手法を提案します。本当は家のことを 50 代で考えるなどとは遅いのではないか、と思います。 30 代、 40 代で家を建てた人は、その時に 80 年、 90 年という自分自身の人生時計を連想しながら家をつくっていれば、50代で慌てることはないのです。また、今日のように社会問題になっている「空き家」にもならないのです。単なるハウツーにとどまらず、実際設計した住まいの中にイラストにて生活を描き、これからの住む人の人生を考え、いかに活き活き生きていくかを考える本にしています。50代はもちろんですが、同時に若い世代あるいは高齢世代にも自分たちのこととして考えていただく本です。
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