子育ての家(3) 6畳一間を子ども部屋と父の書斎に?
― 情けなくもせつない便利な都市の住環境の中で、若い世代の子も親も“元気を出して”いただこうと?今回はさらに狭い家での二人の子どもに“部屋を与える”お話をしようと思います。 ―
○今回のポイント 1 管理する部屋を早い時期に貸し与えることで、個性が分かる
○今回のポイント 2 勉強部屋は家族の書斎とすることで、家族の距離が近づく
個の部屋を貸し与えることで、それぞれの性格がよく分かる
ところでその前に…、私は子どもにはできるだけ早くに個室を与えることを推奨しているのです。なんだ、今までの子ども部屋理念と違うではないか?と思えるのですが、さにあらず。部屋を与えないことには変わりがないのです。つまり子どもに寝場所と持ち物の置き場としての個室を“貸し与える”のです。まさしく着替えや就寝のためのプライベートスペースです。年の差や、男女に分かれた場合のためでもあるのですが・・・、実お片付けの上手い子や汚す子、さらには寝坊助など一緒の部屋では見極めが付かずどうしても上を叱ったりするからです。
勉強コーナーも親の部屋の一部を上手に使う
筆者の場合はその個室を兄弟で夏休みごとに部屋替えをし、「俺の部屋」などとは言わせず、老いのための夫/婦の部屋になるように予定していたのです。(この“夫/婦”のお話しについてはまたいずれかの機会に)
で、前々回の6畳テレコ2段ベッド間仕切りで、それをさらに縮小発展?させ、お馴染みのイラストに、中には机を置かず、2人の子どもの寝るだけの部屋(コーナー?)とし、ふすま戸かカーテンで仕切って、余ったわずかなスペースをリビングや廊下と繋げて、そこを兄弟の “勉強コーナー”にするのです。
さらにそこにイラストのようにお父さんのデスクを置けば、まさに「家族の書斎」となるのです。
イラスト1:6畳を2段ベッドで仕切り、寝るだけの部屋と家族の書斎(画:天野彰)
家族の交流も深まる「家族の書斎」
これをリビングダイニングから見るとその光景はまるで会社の事務室のようで、ご主人は家でも“課長”で、いやいやまさしく“家長”となるのです。
これなら2人の子どもに部屋を与え?ながらも、子どもたちを部屋に押し込まず。しかも家族の書斎もでき、成長までのわずかな親子の交流も密になるのです。
が、やっぱり狭いか?
イラスト2:家族の書斎リビング(画:天野彰)
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