「木の住まい」が一番(3)空家木の住まいが朽ちている!
―「広く大きな家」から狭さを楽しむ家へ ―
○今回のポイント 1 広く大きな家から減築して最適な広さの狭“楽”しい家へ
○今回のポイント 2 現在の問題:空家は良質な木の家が多いす
今都心の住宅地に空き家が増え、街は歯抜けのように空き地が増えています。今思えば子育てのため、子どもが成長して出て行ってしまえばいずれ老いの身には広過ぎることになるべき、「広く大きな家」を求めたのです。
マンションで言えば、子どもが大きくなるため、2LDKを3LDKに住み替える。マンションは利便性が一番で、そのために土地は高く家も高くなる!そのため「家庭経済は狭く」なる。これは大変と郊外のそのまた郊外へと広い家を求め、家族はもとより付き合いが減り「世間が狭くなる」・・・。
そこで同じ狭い家を狭“苦”しくではなく、苦を楽にする手法、「狭“楽”しい」ロジックが生まれたのです。
そして今、こうした家は「増築」することより、『減築』し、さらにそこに住む家族と住まいの変遷を顕わした『人生時計』(イラスト)が生まれたのです。アナログの時計盤に例えて見る限り、広く必要な子育て期間は僅か人生の“四分の一”にも満たないのです。その時の対応さえすれば狭い方が家族は親密ではるかに経済的で,余りある快適な老後の暮らしができると・・・。
イラスト:住まいの「人生時計」(画:天野彰)
今、この減築思想こそがまさしく住まいのさらに都市のひいては地球の住まい方だと思うのです。
300年住み続ける家と「減築」の手法(イラスト:天野彰)
しかし今、子育て優先の「大きな家」の残骸が全国に蔓延し、都心の住宅地はすでに灯が消え、ポツンと老夫婦だけが住んでいる。まさに老いて寒く、誰も住まない二階の重さに地震が来るごとに怯え、掃除はもとより雨漏りすら直せず。やむなくそれを手放し誰も住まなくなった空き家は800とも900万戸とも言われ、いずれ「空き家」となる高齢者の家はさらにその倍以上とも言われるのです。
うした家こそ現代と違って良質な木の家で、丁寧な大工や職人によって建てられたものが多いのです。残念なことに、くしくも今多くの木の家が放置され朽ちようとしているのです。
次回からは「木の住まいの再生する」をお届けします。
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★お知らせ
来る2/18(土)午後1時半より銀座資生堂パーラビル9階にて、
こうした老いの生活を快適に住む「人生これから、いつからでもスタート」
~第6回 シニア社会学会オープン講座(最終回)~
『減築とリフォームで明るい未来を』をお話しします。
ぜひご一緒にティータイムを。
お問合せ: 電話・FAX)03-5778-4728 メール) jaas@circus.ocn.ne.jp
詳細は
こちらのチラシをご覧ください。
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