お役立ちコラム 「天野彰の快適住まい」


さあ、家を建てよう!(2) 今だからこそ家を建てる?!

○今回のポイント 1 自分たちだけの家をつくるために、予算や希望をまとめ、現場まで管理してくれる「設計監理」が大切
○今回のポイント 2 設計者と施工者がもっと良くしたいと一緒に考えることが重要

 分譲の建売や定型のプランで出来た家やマンションなどを購入することと違って「私の家」「わが家族だけの家」をつくることは大きく違うのです。しかも自分で設計して大工さんや工務店の人に頼んで、一緒につくることです。今まで体験したことのない新鮮な疑問や課題を強いられ、大袈裟に言えば自身の生き方や人生さえもが変わるほどです。


このウイズ・コロナの時こそ私だけの家をつくる!

 まさにこの不可思議な新型コロナウイルスの猛威のさ中にあってこそ、あえてこうした前向きな課題に取り組み新境地を切り開くのです。ありふれた定型の家ではなく、独自の発想による未来のわが身、わが家族のための新しい家を求めるのです。



イラスト1・写真1:炉辺の食卓(画:天野彰) 

<イラスト1・写真1:炉辺の食卓(画:天野彰)>  

このコラムで何度かお話した「非接触時代の家」(*)のように、食卓を覆う換気フードの「炉端式の食卓」(イラスト写真:炉辺)ように、家族でも換気を心掛け、さらに「玄関クロゼットの前室」をつくり、そこで手洗いを徹底し、まるで汚染地域から帰還したかのような心境で、全身をはたきさらに床を洗い流し衣服を着替え徹底してウイルスの侵入をシャッタアウトすることです。

写真2:床も洗える玄関クロゼットの前室(設計:アトリエ4A) 

<写真2:床も洗える玄関クロゼットの前室(設計:アトリエ4A)>  

こんな発想の家づくりを今、本気で行おうとするのです。いずれ建てようではなく、今やろう!とするのです。家族を誘って一緒に前向きに本気で建てようと頑張るのです。そのためにはまずは一緒に考えてくれる設計者と工務店を探さなければなりません。運よくそんなことに理解を示して親身に応じてくれる大工さんに逢えるとよいのですが、現代は宣伝やショールームで探すしかありません。果たして自分たちの希望や費用で出来るかも分からず。
思い切ってモデルルームに飛び込んだものの設計図もなく、勝手に設計図をつくられ、見積もりを出されてもすべて相手の施工者側のもので、その内容も検証しようがないのです。しかもその出来上がりも心配です。
やはりまずは自分たちの想いと予算を一緒に悩んでくれる設計者を探すことに戻るのです。そこで自分たちの予算の範囲で思い通りの家の設計図をつくるのです。できれば建ち上がるまでを観てもらうのです。それこそが設計と施工の分離で、その為に「設計監理」が必要となるのです。しかし長年家づくりのお手伝いをしてきて、この設計監理がいったいどういう事なのか、意外にも多くの建て主方にご理解いただいていることが少ないのです。

写真3:風が通る京都の町家通り庭(撮影:天野彰) 

<写真3:風が通る京都の町家通り庭(撮影:天野彰)>  

*参照コラム:非接触時代の家づくり 
非接触時代の家(5)"減築"で家を小さく老後の生きがいと糧を生む
非接触時代の家(4)“ホームナーシング” セルフサポートの時代
非接触時代の家(3)町家の中庭は換気扇?線香の煙で風を視る
非接触時代の家(2)風と共に“方丈庵”住まいで生きる?
非接触時代の家(1)“炉端”を囲み あえて積極的に交流する?

設計監理とは何?

 まず設計とは家族と侃々諤々(かんかんがくがく)家詰めてきたプランを構造やコスト、さらに地震対策や最終の間取り決定などや確認申請や法律、近隣対策、断熱や設備など目に見えない部分までをクリアした設計図書をつくるのです。その自分だけの設計図で施工者を探し見積もりの発注をするのです。同じ設計図で各社の提示額によって施工者を選ぶことができれば安心です。この設計図を頼りに建物が出来るまでを建て主はチェックしていけばよいのです。が、仕上げ材や機器など現場と詳細がよく分からず。さらに良くしたいと言う希望もいくら追加となるかもわかりません。そして監理とは確認申請や条例などの申請や施工の予算を細かく決め、さらに地鎮祭や施工の段取りを仕切り、基礎から営々と始まり、いよいよ引き渡し前の完成チェックとなります。ここが分譲住宅と違うのです。建主は出来上がったモノを買う感覚、まさに新車などの検査をする感覚となります。
しかしそれは設計者と施工者と一緒につくった自分だけの家です。言い換えれば世界に一つしかないプランと予算のわが家をつくるのです。また信頼できそうな施工者に設計施工で任せても、その出来上がりや内容さらには構造や配管まで丁寧にできているのか不透明で、第一その予算通りのものなのか「任せたのに…」と言う心境になるのです。それが設計者と一緒に作った設計図を持って現場に何度か行くうち、項目も構造も作業もその単価も、
「ははーん、こんなことだったのか!」と、おおよそ仕上げや値段も分かってくるようになるのです。
建物の完成間際には、設計者と施工者とのやり取りも大体分かり、これは狭いとか、ここを広くしたいなど、もう気分は“建築家”です。手抜きをしていないだろうか?などの疑心暗鬼はなく、もっとここを良くしたいなどまさに建設的で前向きな気持ちになるのです。そして・・・
「これは私の家です!私が建てた家です!」となるのです。
設計の担当者にとっては少し辛い言葉のようですが、建主が自分の力で苦労し、自分で家を造った実感の最高の賛辞なのです。うれしいじゃありませんか! “世界にたった一つしかない建物”を建主が自分でつくった喜びが持てること、まさに「自分の城」をつくった城主のです。それが設計監理で、建て主を影で支える設計士の歓びでもあるのです。

次回は今の2LDKや分譲住宅でも設計者と創る自分の家を!のお話しのです。




************************************************

  ★天野彰先生のお知らせ!


  生活自立サポートシステムの紹介動画を公開中

************************************************

★隔週最新コラム公開中!   次回お楽しみにに♪




【最新テーマ】

健康住宅(1-2) 長時間過ごす家、潤いある健康な空気を!
健康住宅(1-1) 長時間過ごす家、潤いある健康な空気を!

さあ、家を建てよう!(5) 時を味わう“スローハウス”
さあ、家を建てよう!(4) 時間が読めて先が見える家を創る
さあ、家を建てよう!(3) 2LDKや分譲も設計者と自分の家を!
さあ、家を建てよう!(2) 今だからこそ家を建てる?!
さあ、家を建てよう!(1) 自分だけの家を建ててみる!


【BACK NUMBERを見る!】⇒


天野彰のホームページを見る!