お役立ちコラム 「天野彰の快適住まい」


住まいをおもしろく(5)みんなのキッチンテーブル

○今回のポイント 1 家族が本当に集まる、ダイニング・キッチンを中心としたLDKづくり
○今回のポイント 2 ダイニングテーブルとキッチンを一体化して家族や友人との交流の場とする

 新型コロナウイルスに始まりコロナ禍さらにはウイズ・コロナ?と私たちの生活のすべてが大きな変容に苛まれています。気掛りなことは人とのコミュニケーション方法でその絆が失われようとしています。中でも家族や友人、会社などの近しい関係ほど注意する必要があるとも言われています。特にマスクを外して一緒に食事することに抵抗を感じている人が多いのです。確かに親しげに会話し飲食をすることが人類の団らんの歴史です。そこが変容すると言うことは創始以来の災禍と言えましょう。

キッチン(台所)は家族の中心!仲間の中心!世界の中心です!

 3DKとか4LDKなどは部屋数とリビング:L、ダイニン:Dとキッチン:Kの集合住宅の大きさを表した公団住宅(今のUR)の呼称ですが、住まいをいつからこう呼ぶようになったかのはわかりませんが、この数字と記号の羅列で家の優劣や価額など測られ肝心の家の住まい方や魅力などはまったく伝わりません。その中でも部屋数とLDKのありようが重視されることからなのでしょう。しかし実際の住まいでは、かしこまったリビング:Lなどよりもダイニン:Dとキッチン:Kが家族の居場所であり、中でもキッチン:Kが家族の中心となり、設計の現場でもこのキッチン:Kこそが打ち合わせの主となり、そのついでにお風呂やトイレ、さらには収納などが議論されているのです。
しかしあらゆる住まいのCMや提案などの謳い文句はなぜか大きくて快適そうなリビングが強調され、外観やインテリアなど全体を彩って家のイメージとなっているのです。
滑稽なのは現実の住まいのリビングは単にテレビを見るだけか、旦那いや奥さん?のごろ寝の場所で、狭いDKの食卓こそが唯一の家族の“集まり場所”となり、しかもご飯を食べたらサーと自分の部屋に引き上げて行ってしまうのです。


一体のLDKにして一諸につくる「テーブルキッチン」に

イラスト1:家族みんなのジャンボテーブル(画:天野彰) 

<イラスト1:家族みんなのジャンボテーブル(画:天野彰)>  

 だったら普段使われない飾りだけのリビングを取り込み大きなDKにするのです。さらにはそのテーブル自体をキッチンにして大きなキッチンテーブルにするのです。そう、あのお料理教室のテーブルか理科室の実験台のようにするのです。するとこのテーブルに組み込まれた流しやレンジで子どもたちが自然に料理をし始めるのです。このテーブルで家族みんなでわいわいがやがやと料理を作ったり食べたり、パソコンを持ち込んで宿題や仕事をするのです。
このキッチンテーブルで奥さんの朝はもとより家族のすべてがはじまり、毎日顔も見られ、その日の出来事も飛び交い家族の関係も変わって来るのです。こんなコロナ禍だからこそあえてこうした面白い集まり場所を設け、天井には大きな排気フードで覆って、四方から新鮮な空気を取り込み換気に注意をするのです。

イラスト2:わが家のステーキハウス(画:天野彰) 

<イラスト2:わが家のステーキハウス(画:天野彰)>  

 このキッチンは家族の団らんはもとより、友だちや同僚などとリモートで繋げさらには世界へと発信して行くのです。このコラムで何度かご紹介したあの「炉端焼き」か「ステーキハウス」のようなお馴染み卓袱(ちゃぶ)台か、炉辺のような団らんの場として面白く楽しく創るのです。


わが家のテーブルキッチン(設計:天野彰) 

<わが家のテーブルキッチン(設計:天野彰)>  


 このテーブルをさらに伸ばしてカフェテリアのようなジャンボテーブルにするのです。いずれこのコロナも収まって、子どもの友だちを招いて食事会をしたり「趣味の講座」を開いたり、近所の子どもたちを集めて「塾」やお稽古場を開くことも可能です。
やがて子どもたちが出て行って夫婦だけか、一人暮らしとなってもこのテーブルにはいつも仲間たちが集まって来る場所となるのです。


次回は老いてもお風呂にゆったり入りたいです。




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